「ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング」をプログラマーが遊ぶ

ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング -Switch (【Amazon.co.jp限定】はじめてゲームプログラミングマイクロファイバークロス 同梱)

「ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング」を遊んでみました。

筆者は仕事としてプログラミングを始めて20年少々経ち、年齢も江戸時代の寿命くらいには到達しているので、集中してゲームをすることが、ここ最近は無くなってきているのですが、とても面白くて気がついたらあっという間に「ナビつきレッスン」を終えていました。
プロのプログラマーも、プログラミングに興味があるプログラマーの卵の方も、遊んでみて損はないと思います。

お褒めの言葉

エクストラチェックポイントの後半に行けば行くほど、複雑なプログラムを読む力が必要になります。
現実の世界で膨大なプログラム量のプロジェクトに途中から入って、改修作業をする時のような感覚に近いですね(笑)
後半はリンゴを取ることは難しいのですが、クリア出来た時は、その分、とても達成感があります。

ゲームの特徴

  • 「ノードン」と呼ばれるコンポーネントをつなぎ合わせてゲームを作っていきます。
  • 「ナビつきレッスン」では、ゲーム内で指示されたノードンを設置して、一つのゲームを作りあげていきます。
  • 一つの「ナビつきレッスン」が終わると、「チェックポイント」という理解度を図るテストがあります。
  • 「チェックポイント」は後半に行くほど難しくなります。
  • 「フリープログラミング」では、「ナビつきレッスン」で得た知識を使って自分でオリジナルのゲームを作ることができます。

ゲームの難易度

対象年齢が6歳以上となっていますが、プログラミング歴20年の筆者でも正直言って悩む「チェックポイント」がいくつかありました。また、プログラマーでしたら理解可能な幾つかの専門用語や座標の概念などが出てきます。
筆者は「Switch Lite」しか持っていないのですが、「ノードン」が密接しているところは、操作が若干難しく感じ、「普通にプログラムを書きたい!」と感じる部分もありました。
ただ、何も知識がないことが、返って先入観なく受け入れられるケースもありますので、小さなお子様やプログラミング未経験の方でも直感的に解けてしまったりするのかなと思っています。

「フリープログラミング」

これが「ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング」の醍醐味でしょう。
作りたいゲームを実現させるために、一旦「Switch」を置いておいて、頭の中でノードンの組み合わせをあれこれ考える時間はとても知的で有意義なものになります。
親御さんとお子さんで一緒にゲームの仕様を考え、親御さんが考えたりヒントを与えたりして、お子さんが操作するといった遊び方も、家族の時間の過ごし方、お子様に対するプログラミング教育の導入という点では、とても良いツールであると思います。
何より、コンピューターの中は見えないですから、想像力を鍛えることはプログラマーを目指す方にとって、とても重要なことです。

筆者が作ってみたゲーム「伝説の27球」

伝説の27球

1971年、江夏 豊投手がオールスターゲームで打者9人に対し、9連続三振を成し遂げました。
この当時、筆者はまだ生まれてもいませんが、テレビでその功績がたびたび放送されていて、筆者の記憶に根付かせるには強烈すぎるインパクトを残しました。
それをモチーフにしたのが、この「伝説の27球」というゲームです。※江夏投手が要した球数は、実際には27球ではありません

ゲームの特徴は次のようなものです。

  • プレイヤーはピッチャーとなって、コンピューターの打者9人を相手にします。
  • プレイヤーの持ち球は27球です。
  • 打者一人に対して投げられる球は3球です。
  • プレイヤーはAボタンで球を投げます。
  • プレイヤーはLスティックを使って、9箇所のコースに投げ分けることができます。
  • 9つのアウトを全て三振で取ったらゲームクリアです。
  • 1本でもヒットを打たれたらゲーム失敗です。
  • ツーストライクからファールを打たれても、一人の打者に4球以上は投げられないため、ゲーム失敗です。
  • 最後の3人になったら、BGMがボス戦のようになります。

変化球を投げられたり、球速に変化を付けられたらもっと良かったのですが、そこまで細かい制御は出来ないようでした。
ただ、全球真っ向ストレート勝負というところも江夏投手っぽくて気にいっています。

「伝説の27球」に使ったノードンの数「230」ワイヤーは「207」

投げるコースを計算しているところ
球の打ち返し部分

打てるかどうか判定しているところ

ゲーム内で利用できるノードンの数は最大で512ですから、これの倍以上の複雑なゲームが作れそうですが、やるとキリがなくなりそうですので、残りは伸びしろとして残しておきたいと思います。
真ん中の画像は、ピッチャーが投げた球をコンピューターがどのように打ち返すのかをプログラミングしている箇所のスクリーンショットです。ホームベース付近ですね。このあたりはノードンが密集していて、筆者でも触れるのが怖い部分です(笑)


「伝説の27球」のゲームID

筆者が作った「伝説の27球」は、インターネットで公開しています。
ゲームIDは「G 008 V8Y VPN」です。

「ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング」をお持ちの方でしたら、ダウンロードしてプレイすることもできますし、プログラムを見たりいじったりすることもできます。
コンピューターがどのコースに投げられた球を狙うと計算しているのか、ぜひチェックしてみてください!